2010年下半期ニコマス20選。

さて、新年と言えばこれ。2010年下半期ニコマス20選です。今期の20選を選んでいて特徴的だったのはやはりMMDm@sterとVoc@loidM@sterの違和感の緩和とその伸張でしたね。一方で、各月デビューP合作などコミュニティの交流から合作が増加し、また大規模生放送イベントの続け様の開催もリアルタイム性と言う分野への拡大と挑戦ではありましたが、その一方でイベント偏重の傾向とイベント難民とも言うべき疎外を生んだのも確かだと思われます。まあこれは光があれば闇がある訳で仕方の無い事ですが。
まあそんなこんなやあれやこれやがあってオワコンオワコンと言われ続けた下半期にも未来を担うPV系期待の新人さんはデビューし続けていますし、上半期と同じく未だアイマスニコマスは戦える。そんな感じで20選行きたいと思います。


本記事はぎょP主催の2010年下半期ニコマス20選への参加記事となります。

基本レギュレーションはこちら
さらに個人的な選考基準として下記となります。
・ダンスPV系のアイマスMAD作品を中心とした選考とする。(その系統しか見ていない為)
・NovelM@ster、iM@S架空戦記シリーズ、は除外。(全くフォローしていないので選考不可の為)
・企画合作は除外。

※マイリスト版はマイリスト整理の為、過去のものと統合しました。

それでは本記事は格納します。(順列は公開日の古い作品順。敬称略。引用文は当時書いた記事です。)

1.ぎみっくP×ホルダーP アイドルマスター『花咲く旅路』@あずさ


日本の夏と、田舎と。麦わら帽子と、そして綺麗なお姉さん。ゆったりとした雰囲気を漂わせるあずささんだからこそ、こんな日本の夏の風景がぴったりと似合う。幻想のような、それでも日常のような、ふと手を伸ばせば触れられそうな・・・。ただ祈る事はあずささんとこんな夏を一緒に過ごしたい。本当にそれだけ。本当に素晴らしい動画でした。

今期のあずささん枠。これまでのあずささん動画には無い『今、ここに居るあずささん』と言う新しいあずささんの魅力的な姿を魅せてくれた動画でした。確かに手描き部分のあずささんの情感溢れる表情は素敵の一言でしたが、ダンスパートの存在感無くしてはこの動画もここまで魅力的にはならなかったでしょうね。あずささん派として改めて感謝をしたい動画です。

2.ヒトコトP アイドルマスター サヨナラ、セカイ


PV部の出来はクリアでとても良い出来で男曲と言う事もあり、空想メロウを連想させるような透明感を持っている。が、いかんせん、どうも曲とPVのイメージがあってないように個人的には感じる。映像部、特にラストの盛り上がりも素晴らしいだけにどうしても勿体無く感じてしまった。勿論作品としては上出来だと思う。多分時間を置いて何回か見た方が良いのだろうな。

当時言いたい放題wwwww
曲とPVのイメージが合わない云々は何回か見た後だとまあ無いとして、明らかに中盤からの動画だとは思うのですよ。ただ透明感のあるドラマティックさだけではなく、時代的にも、やはりかの『空想メロウ』からここまで来た、と言う感じがしてそれならば入れなければと言う事になりました。自分でも良く解っていませんがそんな感じです。

3.木っ端っP 【ニコニコ動画アイドルマスター 我那覇 響 Dandelion 【MMD


「PROMIS」以来、ずっとこの木っ端っPを待っていた。胸を締め付けるような、切なくなるような、郷愁を感じさせてくれるこのドラマティックさ。単に実写背景との溶け込ませ方の上手さであれば、上半期にも素晴らしい作品は多かったけれど、この力強い叙情性は他の人の作品では出ない、木っ端っP の味わいだと思う。この胸を熱くする気持ちに、1年過ぎてまためぐり合う事が出来た事を本当に嬉しく、ありがたく思う。ありがとう、素敵な響を本当にありがとう。胸を突くこの気持ちを本当にありがとう。
そして、これこそが今MMDm@sterでこそ出し得るものだと思う。この指向性こそが今のMMDm@sterの先端だ。そう思う。

そうですね。いや、本当に自分は『PROMIS』が大好きなんですよ。あの青空から1年。そして今度はNovelsM@sterへと一段と飛躍していく木っ端っPに相応しい名作だと思います。

4.モスP 【アイドルマスター】 Gettin' In The Mood 【IM@S JAZZ FES '10】


JazzM@sにはこっちの方向もある!と言った堂々たる幕開けに3秒でマイリスト。名曲とキュートで楽しいダンスであっという間に過ぎ去る3分間。多幸感だだ漏れの極上のJazzM@sを貴方に。最高でした。

これは完全に俺得動画ですね。いや普通に名作と言うのなら色々あるとは思うのですが、ビッグバンドジャズの名曲に執拗なまでの細かいカッティングで勢いと流れを維持する事で完全に引き込まれてしまいました。この動画は本当に一目惚れです。この細かいカッティングからするとインプリンティングかも知れないw

5.TPTP 【ニコニコ動画アイドルマスター Eple / my song

未だに新しいと感じる映像がニコマスにはある。一瞬たりと目が離せない夢と現実の狭間。不思議な国の3:34。

この動画はサムネ一枚に留める事は流石に出来ないな。とにかく見て、そして感じろとしか言えなさすぎる。

6.タクヲP 【HaRuKarnival'10】 春香さんがパーティーに呼ばれたそうです


美希が被り、やよいが降って来た時点でもはや見る人はこの作品だけの為の観客になった。ノイズィーな曲にびったんびったんにあわせてくるダンスとカメラに見惚れる中盤に油断すると1:06-07できっちりと目線を変えてくる上手さ。そしてステージデフォルト(多分)のスモークでバラエティアニマルで転を迎え、アップカットの連続で曲も最大の盛り上がりへ。2:15の酔っ払いから熊猫への演出は、転で既に期待されていた結である春香熊猫へどう持っていくかの、見事で意表をつく回答でした。やられたッと膝を叩いてニヤニヤしながら終わる3:07の作品はダンスPVの構成演出のお手本であり、そのお手本から3歩逸脱する匠の仕事。お見事の一言です。

ステージダンスPVの爽快さと、ネタ系PVの楽しさを兼ね備えた一挙両得な欲張り動画。まさに演出と構成力と、そして熊猫春香さんの勝利。熊猫春香さん流行りましたもんね。もっと見たい方はAugenblickeさんの熊猫春香20選へどうぞ。

7.ペンタP アイドルマスター 日高愛 Jazztronik「七色」


今羽ばたく七色のきらめく世界へ。愛のアイドルとしての道と歌詞とのシンクロがばっちり合っていて、その歌詞に合わせたダンスシンクロもばっちり決まっていて。これは見るなら歌詞入りだなぁと慣れない歌詞入れをしてみたらばっちり失敗しましたすいません(´・ω・`)。でも、もともとジャズトロ好きな事もありまして、とてもドキドキする作品でした。ありがとうございました。宣伝もばっちり入れましたよ(`・ω・´)

歌詞入れたからです。いやいや、そうじゃなくw
そもそも素晴らしいなぁと思ったからこそやった犯行であって。最早DS素材PVの第一人者と言えなくも無いペンタPの出来星動画。涼のToxicの時もそうだったのだけれど、DS素材でこんなに余韻を残すムーディーな動画を作れると言う点もあるのですが、何より1:58-のサビ部分のダンスシンクロの素晴らしさをこそ特筆すべきでしょうね。コメントにもある通り、DSオリジナルのダンスの目新しさと言うのも効いていると思います。また画質の粗さが余計に想像力を掻き立てさせると言う事もあるでしょう。それにしても歌詞シンクロ、ストーリー演出、ラストの余韻まで実に完璧なジャズトロPVでした。

8.ぽんきっち(大胸筋矯正ブラジャ)さん 【第5回MMD杯本選】 I'm ALIVE


昨日「glow」みたいなMMDm@ster欲しいよねーとか書いたらとっくに出来てたでござる。もう余は満足です。歌って演奏して、最高じゃないか。しかもアイマス2モデルの美希がセンターで。洋楽だのぅ。言う事無し。でもこうなったらカントリーやフォークも欲しいよね!

演奏モーションの緻密さと、そして全体としての疾走感。だからMikuMikuDanceだからって踊らすばかりが脳じゃねえって言ってるだろ!的なエポック。いやモーション作るの物凄い大変らしいので簡単に言うなって感じですけどね。木っ端っPの響動画とコレでMMDm@sterの方向性は定まっただろ!と思いましたが魔王エンジェルとかが時々踊っているので良く解りません。そう言えば何か年末騒ぎになってましたね。良く知りませんけど。まあ何しろカメラワークもネタの入れ方もシルエットなどの演出もハイレベルで、しかもラストにはステージが派手にライティングをかましてくれるなど、もう取り上げるところに事欠きません。流石は新たなMMDの可能性を示した作品として受賞した作品。最高で当然でしょ。『I'm ALIVE』素晴らしいメッセージでした。

9.怪盗紳士P 【真誕生祭】それはね、真。


あなたはどうして、こんなにもくっきりと真の姿を美しく画面に切り出す事が出来るのですか。
あなたの映し出す真は、どうしてこんなにも無垢に踊る事が出来るのですか。
あなたの飾る景色は、どうして月の光でこんなにも優しく真を包めるのですか。
あなたの配した音色は何故こんなにも真を見る私の心を掻き乱すのですか。
この動画を見終わった瞬間に私の眦につと涙が浮かぶのは−何故ですか。

ちなみにこの当時の恥ずかしげな感想は、浅田次郎さんの『プリズンホテル【4】春』の一説のパク、いえ、オマージュです。まあマジ泣きましたけど。
さて、何故にここまで評価されないのかと昔の蒼い子Pを彷彿とさせてしまう怪盗紳士Pです。今回もこの動画の他に2つが個人的にノミネートされていました。ストーリー系PVで良し、ダンスPVで良し、ネタPVで良しのマルチタレント。特にこの『それはね、真』は自然音をバックに真が悠然と踊る、素晴らしい癒し動画です。6分環境音楽を聴くと思って是非見てください。究極の真士、cha73さんも絶賛ですから!
と他人の権威を使ってもお奨めしたい。あと『雪歩はまっすぐなアスパラガス』も見れ。

10.結ばれし友よP あいますぽるか


文句なしに楽しい傑作来ました!
全体として高速気味のテンポの良さを維持しながらもきっちりとした速度調整でせわしなさを回避する丁寧さと、各キャラパートに合わせた和訳歌詞の絶妙な上手さ。フォントへの配慮も勿論ばっちりです。最後のオチまでしゃぶりつくすように楽しませていただきました。20選候補でおけ!

と言うわけでしっかり20選です。このテンポの良さと、お約束の突っ込みどころの多さの齎す楽しさは実にクセになりますね。もっとコメントがつけば良いのに、と思いますよ。これで突っ込みコメントが沢山ついてたら最高に楽しい動画になるんですけどね。ほんと、もっと突っ込んであげて欲しいですよ。まあこの動画自身上げ直しなどあったので仕方ない部分もあるんですけどね。こう言う動画をコメ不足で腐らせたらあかん。でもあんまり自演ぽいのもナンだし、困ったものです。

11.つかさP アイドルマスター/年号ロック/iM@Sオールスター


つかさPお得意のパラパラと画面が切り替わる遊園地のような楽しい演出、そしてその一つ一つのカットで実現される素晴らしいダンスシンクロと、背景素材の作り込みの緻密さ。肉襦袢とか間奏部のはにまるとかネタも可愛いですwついったで聞きましたけど大政奉還図の諸侯なんてわざわざ抜いてるらしいですよ?良く見ると確かに影作ってはるし。立体感出す為?一瞬の背景素材にそこまでやるかとw
そして麻布十番のあずささん可愛すぎ。衣装もそれぞれの場面でバラエティ豊かで楽しいですね。ここでも気づいたんだけど、隅田川夏恋歌と言い、つかさPのオールスターPVってちょっとしか出ないあずささんがとっても輝いて見えるんだよね。それは多分あずささんだけが輝いてるんじゃなくて、見た人がそれぞれの贔屓のアイドルを見て輝いてると感じてるんじゃないかな。それだけアイドルが鮮やかなんだね、きっと。
それにしてもこの動画を見ていると、つかさPがまるでドールハウスとかジオラマ作るみたいに緻密に丁寧に、この動画を作り上げて行ったんじゃないかなぁと言う凄さが伝わってきます。でも全体のダイナミックさもパッケージングとしてのバランスも決して見失わない。不思議!
画面の全てに妥協が無い拘りの作り込みと、そんな緻密なのに、全体として見るとダイナミズムに溢れているこの楽しさ。まさにパーフェクト。これはパーフェクトなアイマスMADやで!素晴らしい動画をありがとうございました。

今期20選最大の難関はつかさPの隅田川夏恋歌と年号ロック、どちらを選ぶかと言う選択でした。楽曲との融合具合や少し切ない夏の叙情を豊かに醸しだしてくれた隅田川夏恋歌は本当に痺れる程に好きなのですが、何しろ年号ロックはパーフェクトなので。スクショはやっぱり麻布十番あずささん。でも何処で止めても絵になりますよ!

12.2番P 【人力Vocaloid】ボカマス的二番煎じメドレー【iM@Sオールスター】


人力の凄さもさる事ながら音MADとしての完成度も凄いです・・・選曲とか繋ぎとかもう神だろ。おまけに繋ぎから移る一枚絵のカットもいい。雪歩のダブルラリアットの一枚絵には感動すら覚える。完璧だ。

下半期11月に訪れた黒船来航の如き、Voc@loidM@ster祭り4の衝撃。その中でも初っ端から熊猫春香さんのアナログマで視聴者を一気に攫っていったこの動画の完成度は群を抜いていました。全てのアイドルに合わせた選曲の妙と繋ぎの素晴らしさは本当に神レベルです。まさか人力ボカロでこの動画を超えるものは今期は無かろうと、そんな風に思っていた時期が僕にもありました。

13.ひろっちP アイドルマスター あずさ・千早 『涙をみせないで 〜Boys Don't Cry〜』


はい。初っ端からキュンと来てマイリスト。と言うか最初からもう殺る気マンマンですね、この動画!ゆったりしたダンスに軟らかな色調も可愛らしさを助長しまくり。そして輝くアピールタイムから「Sick-sick-sick」のダンスの振り!これで止めを刺されました。マジ萌え死ぬわ!!0:52-0:54のあずささんを永久保存したいわ!!
いやー、もう萌えポイントを説明しようにも切りようが無いくらい全編に渡って萌えポイントばっかなんですわ。特に「Sick-sick- sick」のとこはもう毎回くらくら来るカッティングが神。そしてラストに特筆するなら2:17の腰。このカットを此処で入れるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
萌え尽きたよ・・・本当に。20選入れたいなぁこれは。

ハイ入れました(゚д゚)/
いや、単純にアピールタイムで普通に萌え死ぬだろ。そしてこの上目遣いである。リピートしてニヤニヤしている俺きめぇ。

14.ちゃたまるP アイドルマスター この素晴らしき世界


いや、これは気合入れて当時記事書いたので是非そっち見に行ってくれないかなぁ。
ちゃたまるさんは『sings clover』とどちらを選ぶか、でした。『sings clover』の方がちゃたまるさんの繊細さや鮮やかさをシンプルに凝縮している感じがあるのですが、やはり黎明の千早は素敵でした。はい。

15.FRISKP アイドルマスター 「e.d.i.t.」


カメラ、カッティング、ダンス、エフェクト。徹底的に魅せる事に特化した巧さ。FRISKPに死角無し!!

FRISKPは必ず20選に選ぶと決めてはいたものの、隠れた名作『きもちのいいはるかさん』をはじめとして、奇才っぷりを遺憾なく世に知らしめた『お肉食べようのうた』や繰り返しモーションの衝撃『●▲■×』など、さてどれを選んだら良いものか、つかさPの次に悩みました。結果として『e.d.i.t.』に。とは言え、この動画について何を語れと。ただただセンスが恐ろしいとしか言いようがありませんがな。『きもちのいいはるかさん』であの氷の動きを出せる人はやはり何かが違った。

16.音P アイドルマスター 「運命の人」 千早


音Pの千早も風格が出てきたなぁ。と言うか音P自体が安定して来たのかな。真っ直ぐにアイドルを見つめる動画は本当に強いし、心地良いし、そして嬉しい。そして勿論、プロデュースされるアイドルも強く、美しく、高くなる。そう言う相乗効果を目の前で見られる動画。昔から音Pの動画には歌詞が要るよね。と言ってきたけど、ようやく念願を自分で果たしたw。まあ悪い出来じゃないと思う。個人的な好みで申し訳ないけれど。

歌詞入れたからです。(うざっ)
こう言うストレートな千早動画は、むきリンPとかひじりPの動画も良かったのですが、ここまでの蓄積の厚さと選曲で音Pが一歩抜きん出たかなぁと言う印象です。それにしてもやっぱり音P動画には歌詞が必要。(まじうざっ)

17.赤ペンP アイドルマスター Trailer for 竜宮小町 「Are you gonna be・・・」


竜宮小町誕生前史。これはMADでは無く正史であるべき。ニコマスに原因を求めたバンナムはこの動画を見て赤ペンPに土下座して感謝するべき。この動画でどれだけ救われた気持ちになるかは多分竜宮小町組それぞれのPにか解らない。いや、永久保存版だわ。

ストーリーテリングにも構成にも文句なしの実績のある赤ペンPが竜宮小町をフューチャーと聞いて、さてどんなものかとドキドキしながら拝見しましたが、どうしたってこれでは竜宮小町を応援したくなってしまうじゃないですか。2:46-の3人と律子の掛け合いのシーンを持ってくるのだけで本当にどれだけ救われたかと。ニコマスにつけられた因縁はニコマスで返したぜ。と今ならこれを持って力強く言える。まあ本当に他力本願だけどねw

18.SOSの人 ????


風刺も批判も絶望も悲哀も憧憬も羨望も愛情も希望も夢も現も全てここにある。何千何万言を費やしても伝わらないモノが、この動画を見れば伝わる筈だと、胸を張って答える事が出来る。そんな動画がまさか存在しようとは。そしてこれは奇跡ではない。アイドルマスターアイマスMADの歴史が積み重ねてきた、その一つの結果だ。(答え、ではない)
だからこそ、この結果を見る事が出来たからこそ。自分はこのコミュニティに幸あれかしと今、心から願う事が出来る。ありがとう。

*んじゃえばいいんだって』には随分と楽しませていただきました。本当なら2本入れても全く問題無いところですが、やはり、どちらかと言うのであれば様々な思いを込めてこちらを。ありがとう。

19.けるまP アイドルマスター 『my song 2010』 伊織


『初恋』で、そして『LOST』でその実写背景溶け込ませの技術を昇華させ続けてきたけるまPが年末に総決算として送り出してきた動画は、それにまさに相応しい、『LOST』で実現した繊細な叙情性に雄渾な壮大さをaddした、アイマスMADの未来を自ら切り開くような傑作でした。どこまでも続く野外を。春夏秋冬の巡る季節を。そしてアイドルとしてのステージを。その全てを6分間で踏破して魅せたこの動画こそアイマスMADの歴史に残るべきなのでしょう。
実写背景系の最先端にして最高峰は今、アイマスMADでの最高峰になりつつあります。

実写背景融合の確かに最先端。この動画が来るまでは『LOST』が確定していましたが、どーんとキャリーオーバーしていってしまったので。an3Pのmy songから2年半。この曲は再び名作に行き着きました。

20.ドリ音P 【人力VOCALOID】Destiny -太陽のあずさ-【みんな、しわっす!3】


年末の最大の贈り物でした。ついに待っていたものが来た事に震えました。太陽のあずさは自分にとって、2007年から変わらずにアイマスMADを見ていく中での、指標の根幹であり支えでありました。この天恵にして天啓のような音源はアイマス2を前にした3年半の総括のように響きました。
これまで唯一無二の動画がニコ動上に既に無いと言う事が様々な僻目と、感傷と、そして疾しい優越感に自分を浸らせてきました。
しかし、今、ここにこの音源が現れました。この動画は決して旧に復するものではありません。明らかに島谷あずさに変わる、三浦あずさの歌としての顕現です。妄執は断ち切り、この音源と共に前を目指す事こそが道程であると、一番初めに見た時の複雑な思いを整理すると、多分そんな事なんだと思います。
確かに、avexとの例の合意によってオリジナルの『アイドルマスター Destiny -太陽のあずさ- 永遠の20歳』が陽の目を見る事は悲願ではあります。
ただ、それは過去の呪縛への回帰でもある。そうではないのだ、と言うのがこの動画から得た自分への回答です。

まあそう言う事で。過去は様々に補完されました。後は未来へ。


次点

+α.黒怒虎P アイドルマスター 時間と時間を

後半の歌詞ともシンクロした縦に超越する時空間の魅せ方が凄い。その全てが春香さんで、その全てが先に繋がったり、そこに永遠に留まったりしている。そのクロスオーバーした先に何があるのか。ニコマスアイマスの未来を委ねるかのような終わり方。また新しいアイドルマスターPVの表現を見せ付けられた気がする。もしかすると元ネタはあるのかも知れないけれど、このSFチックな儚さをどう表現すれば良いのか。とにかくニコマスは今になっても、まだ新しい何かを獲得出来た。

削るにはあまりにも惜しい動画でした。最後まで悩んだあげく今年も苦肉の策で次点。見ているだけで妙に震えの来る動画って中々ありませんよね。
TPTPと言い、黒怒虎Pと言い、まだまだアイマスMADも先が見えない。だから良い。

サムネ1選。


これしか無かった。

バカ1選。


思いっきりコメントでばーかばーかwwwwwwと言える動画を選びました。ばーかばーかwwwwww


以上、2010年下半期20選でした。最後に改めて、ここに選んだPさんも選べなかった全てのPさんにも感謝を。
そしてこれからも宜しくお願いいたします。
Go to the NEXTSTAGE!!