イベント じっくり語り語られてみよう。 -ぎみっくP-

イベント 『じっくり語り語られてみよう』に参加し,作品について語っています.作品へのネガティブな表記・ネタばれを含む場合がありますが,イベントの趣旨に乗った上での記述とご理解ください.他の方の語り記事一覧 → 『No.28: 君のとなり

【語り視点の注文】
自分の中で、曲のイメージ(歌詞・使われた背景等を含めて)を起承転結を入れて、誰が見てるのか? 誰が歌ってるのか?まで考えてストーリー性を入れて作ってみた実験作であり。曲へのシンクロと言う部分では最高の出来だと自負できると共に、自作の中で一番好きな動画で、これ以上のものが未だに作れないと思っています。

ただ、自分のイメージが必ずしも思ったとおりに伝わる事は少なく、だからと言ってそれぞれ見た人が違うイメージを持つからこそ面白いし、正解なんてないと思います。
なので、今回はこれがどのような話だと感じたか(出来れば誰が誰に対して歌ってるのか?)とか、見て感じたままを語っていただきたいと思います。

あと、1点…最高に上手く行ったと自負してる演出が有ります。そこが何処だか、わかっていただけたでしょうか?
PS
残念画質と、アス比は出来ればスルーしてください。

以下、本文格納。


ぎみっくPと言えば『真の単身赴任』シリーズが1番に思いつくそんな自分。
まあそれはともかくとしてこの作品。最初のフレーズ『聴こえてる歌が心を揺るがせて心が削られて、裸のままの自分が幻覚感じて心をかよわせて』はエンディングを予告するプロローグ。
歌っているのは歌中の天使であるあずささん。愛と言う言葉が皆と一緒に笑う事の出来ない不器用な少女、千早からなくならないように、そして千早が光り輝く夢を見つめて歩いて行けるように。天使は少女に笑いかけ、歌いかける。
愛は少女を囲む仲間達と共にあるのだと。仲間達と共に笑いあえた時に、彼女は大人になって歩き続ける事が出来るのだと。歌う天使の少女への無垢な愛を表すフレーズが聞く者の心を打つ。
そして天使の歌と少女の心が通った瞬間が3:16-3:20の演出。きっとぎみっくPの言う最高の演出と言うのも此処だろうと思うし、見ていてやはり此処が高揚する瞬間。




少女から大人になるその瞬間に、灯火は宿り、天使と心を通わせた少女は、仲間達と共に微笑みながら歌い踊り始める。この瞬間から天使の歌は、天使と少女の重なり合う歌となるわけだ。こうして漸くプロローグに歌われた『聴こえてる歌が心を揺るがせて心が削られて、裸のままの自分が幻覚感じて心をかよわせて』は少女の歌として歌われる事になる。綺麗にまとまったエンディングだ。

してみると、0:30-のきづいてほしい・・・『』って事の空白に入る事はなんだろう。私が歌っているって事?それとも皆が貴方を愛しているって事?この物語を読み解いた時にこんな想像が出来るところもまたこの作品の魅力だろうか。

作品的にも2:36-の歌詞にシンクロさせた演出や歌詞字幕のデザインの見事さが光る。あずささんの仕草やアクシデントの逆再生で立ち上がるような演出も小技だけれどもそこが大事で、また栄えるポイントだ。また個人的にはあずささんにこのDa衣装を着せたところも中々ポイントが高いように思える。3:16-の重なりのシーンの色合いの溶け合い具合は絶妙で、このシーンを意識して衣装を選択したのだとしたらそのセンスと深謀は凄いなぁと思うし、これが偶然の重なりであるとしたらそれはそれでこの作品への祝福なのだろう。

とにかくじっ語向けの作品だ。じっくり見る事によって感じるものは深いし、その為のガイドラインとして歌詞シンクロをさせる際の歌詞字幕の重要性必然性を再認識すると共に、そのセンスによって作品が活きる好例を改めて見せて貰ったように思う。

良い作品で参加していただいた事、そしてこの作品の他にも数々の見応えのある作品を拝見させて戴いている事に対してお礼を述べてこの稿を閉じたい。