貴音誕生日祭の先鋒。

**P カーテンコールまで

アップカットの纏う優美さと峻厳さ。

まず入りから貴音に見詰められて、そしてもう動けなくなる。

そこからゆっくりとカメラを引いての優美なタイトルイン。この時点で既にマイリストは決まっているだろう。この雰囲気と美しさ。これが出せる動画が何故少ないのだろうか。
そして、映像だけでなく、0:18の「そっと」の一言に焦点を合わせたリップシンクロ。一部で合ったと印象付けると以降はたいして合っていなくてもリップシンクロが続いているように見える、まさにアレである。
また、序盤からフレーズ毎のアップとロングのカメラバランスも素晴らしい。寄せて帰る波のように、呼吸と合っていくカメラ。そして貴方と踊る。寄り添うような貴音とのコミュシーンも胸を突く。


それにしてもやられた!と思ったのは1:40である。つまり貴音がセンターでは無いのである。ソロからセンターなら貴音動画としては成る程在り来たりとは言え王道の展開な訳だが、ここでは改めてクインテットのアイドルズの1人でありながらも、しかし貴音に目が合わさってしまうと言う、能動的な視線の動きを入れているのだ。貴音を愛おしく想い、その存在に目が行ってしまうと言うドラマをダンスPVで表現される凄さを味わった瞬間。



orgone"music"的にライト部分を限定して加工しているっぽい、この光源エフェクトの美しさとクインテットのダンス選択のセンスも素晴らしい。ぞくっとする程、滑らかで格好の良いダンスに見えてしまう。そして千早の青い髪がアクセントになりながらも一際背の高い貴音にしっかりと視線が向かって行く。

光の中から生まれ変わり出でたようなその姿。見事に貴音を魅せきった、堂々たる誕生日動画でした。★★